アラカンの情報整理術ーipod touch

J.M.曰く ~ 「忘却とは人が最も感謝すべき天賦の才である」

 

来年には60歳になります。今風で言うところの「アラカン」の仲間入りということになります。私どもベビーブーマー第二世代の方々の大部分がそうであるように、私は「還暦」が何なの、と自分に当てはめがたい、もしかすれば「おれだけはまだ若い」と現実認識からの乖離を無意識に図っているのかもしれません。どうであれやはり年のせいでしょうか最近記銘・保持・再生という記憶の各段階のいずれかに障害が起きて記憶力が顕著に落ちていることが早急に対処すべき課題となっておりました。その解決法として白羽の矢をたてたのが、アップル社の、ipod touch でした。以前よりその存在は知ってはおりましたが、過去 IBMのworkpad等のPDAを購入し役にたたず、いわゆる「どぶに金を捨てた」経験上慎重になっていました。しかし、早急に側頭葉内の海馬の機能を補完する必要があり、また数ヶ月前にハード、OSともにバージョンアップされたこともあり、意を決して購入いたしました。ちなみに32G仕様となります。

 

この数カ月ipod touchを使っていて感じましたことは、くせ者だということです。色目を使ってささやいてきます。「........おじさん、おじさん、私を使ってインターネットでWEBしません、メールはいかがですか、スケジュールや交友関係の方々のアドレス管理も私が秘書となってお役に立てますがいかがなされますか?あ、そう、そう.....おじさんのお好みの音楽は70`sのロックやポップスですか、それとも知性がおありのようなのでクラシックあるいはジャズがよろしいですか?うふ、動画もOKですよ。言おうか言うまいか迷っていましたが実は私の一番得意なのはゲームなのですよ、まだご不満がおありでしたらお店、appre storeというのですがすぐ近くですので同伴しません。そこでお好きなアプリケーションを買っていただいて私をオジサン好みにかえていただけませ~ん。いや~あん、恥ずかしい」とばかり。アラカンたるもの若い時に幾度となくこの手にだまされて苦い経験をお持ちでしょう。毅然とした態度で無視しましょう!

 

本題です。私はipo touchを崩壊しつつある記憶能力の補完手段としてのみ用いております。まずは付属の「カレンダー」の予定の最後にあるメモにその日おこなったこと全てを記入します。やはり付属の「連絡先」に出会った方々の電話、住所、どういった関係かを書き留めます。これで過去の記憶を安心して忘れます。次に情報の整理はこれまた付属の「メモ」を用います。このメモは時系列に並んでいきますので暇な時に読み返して古いものから削除していきます。いつまでも削除されなかったものは私にとって重要な情報ということになります。時系列にとらわれない情報は有償の「マギノート」を愛用しています。ジャンル、たとえばいつかいってみたい料理店やパスワードの感知等を作成してビシバシ迷わす放り込んでいきます。記憶容量が32Gですよ。テキストなどいくら放り込んでもどうってことありません。あとは直近でしたいこと、買い物、見たい映画などは無償ソフトの「mShopping}を利用しています。今のところ記憶が必要なことは全て ipod touch にまかせておけるようになりました。もっと自分にあったソフトがあるのではと思わない事です。迷いの森で時間とエネルギーをロスしてしまいます。繰り返しますが、周著せず日々の情報を蓄積するにはシンプルなこれらのソフトがストレスがなく最適です。

 

 アラカンは記憶という作業を誰かに代わってもらうという1点で ipod touch は優れた機能を持っております。いつも肌身離さず持ち歩いております。といいつつもやはりちょっと寂しいので、好みの音楽を何曲かコピーし出張の際に新幹線の中で楽しんだり、Blueetoothで車のナビと接続してスピーカーで聞いたりしております。また「skybook」で「青空文庫」から太宰治や芥川龍之介等の青年のころ愛読した文庫をダウンロードして地下鉄などで読書を楽しんでおります。片手でタップすればページが変わりますので吊革を持っていましてもスムーズに読めますので、足腰が弱っているアラカンには急停車のため吹っ飛ばされない安心から最適と思われます。 ちなみにダウンロードはWi Fi経由です。たまたまFreeSpotなどがあった時にまとめてダウンロードします。BBmobile等の有償無線LANに加入すればインターネットでやれGoogleやメールややれ株価はどうなっているか振りまわれることになり記憶を任せるということの初心貫徹がゆるぎかねなくなりますので加入しません。そんなものはパソコンでします。またメールのチェックに追われる年代でもありません。

 

最後になりますが、ipod touchとともにシステム手帳(firoFAX)あるいはポケット手帳(MOLESKINE)を持ち歩いております。これは、ipod tochでは入力の暇が無い時、またやはり60歳にもなろう人物が人前でipod touchにちょこちょ入力する姿を見られるのが気恥ずかしいからです。当然書き留めた情報は後でipod touchに放り込みますが。ちなみに、モレスキン手帳はポストイットを手帳のポケットに入れておき利用しております。モレスキンはちょっと手帳としては高価なのでポストイットに書き留めページに貼り付けますのでいつまでも新品のままです。

 

60歳前後の人の ipod touch利用法は現役の人とは当然違った方法となります。ちまたにはiponeやipod touchの利用法等の情報誌があふれておりますが、われわれアラカンは対象にはなっていない部分があります。まだ数カ月しか使っておりませんが、今後ベターな利用法があればブログさせていただきますので、たまにお付き合いください。